あいつ、ジャニヲタやめないってよ。

やめられないし、やめる気がない。

恋ができない私へ

好きなひとがいない。中学生以降、告白したこともされたこともない。少し見栄を張って言っておくが、絶世の美女でもないが誰もが振り返る不細工でもない。派手でもないが地味でもなく、コミュ障でもない。ふつう。いたって普通。ありがたいことに友達は「私が男なら付き合いたいよ???」ってふざけて言ってくれる。でも気が付けばいつからかわからないくらい恋愛していなくて、でも一方で気が付けばずっとジャニヲタだった。リア恋ではない私は、それらの因果関係はゼロだと、数年前までは思っていた。けれど、いよいよこの二つに関係が皆無だとは言えないなと最近思ってきた。学生のころは大人になれば・・・と自らの可能性を信じていたけれど社会人になって少し時間が経って、いよいよ不安になってきた。だからどのくらい関係してるのか確かめるべく、思うままに書いてみようと思う。

 

 

大きなコミュニティに属すことなくヲタクをしてきた私は、いつだって勝手に好きになって、勝手に拗らせて、勝手に悩んで、タレントの好きも嫌いも一人で答えを出した。数少ない友達もみんな一匹狼タイプで、私が誰を好きになっても友達でいてくれた。だから、好きを外的要因によって壊されることはなかった。すべて私の一存で決められる世界だった。だから一般的な恋愛でよくある、好きなのに別れなきゃ…の苦しみとか、一方で自分だけをまっすぐに愛されるからわたしも愛すとか、経験がなくてわからない。「相手から返信がある愛」がわからない。異性から愛されることの心地よさを肌が覚えていないから、恋愛を欲することができなくて、「彼氏ほしい」と嘆く友達を見ながら疑問を覚えることしかできない。アイドルを好きでいるという行為に「愛される」という選択肢は皆無で、私の愛はいつでも壁打ちでそれが当たり前で(小山慶一郎のリア恋に陥りかけたことは黙っておく)、嫌いになることはあっても嫌われることはないし、冷めることはあっても冷められることはないし、さよならをすることはあっても別れを告げられることはない。どこまでも一方通行なその関係性に虚しさを覚えることは程なくあったけれど、そんなことも現場にいけばすぐに忘れてしまう。かっこいい、かわいい、また会いたい。そして好きだなって思う。と同時にああ、私やっぱり女だなって思う。「ジャニーズが好きなのは恋愛対象としてじゃなくて、エンタテイメント性を評価しているからだ」と口をすっぱくして言ってきたし、趣味が多様化していて多くの人がたいてい何かを応援している世の中で割とその意見を受け入れてくれる人は多かった。でも、それは嘘じゃないけど、ほんとはそんなのはきれいごとで、この年齢で恋愛できない恐怖と闘いながら、女としての感情は死んでないなって確認してるだけなのかなとすら思えてくる。 

 

 

ここまでごちゃごちゃ言ってきたけど、何より、シンプルにジャニヲタって楽しい。

人生が十二分に輝いてしまう。

外野から見ればくだらんことで一喜一憂して、くだらんことで日々がキラキラ輝いて、時には泣きたくなって。最高に非生産的だけど、最高に楽しい。現場に行けば何も考えずにただ好きなものだけを目で追うことが許されて、騒いで。またここに来たいから明日から頑張ろうって、まだ見足りない景色があるから生きようって、思ってしまう。だから人生で一番楽しいことは何ですか?と聞かれたら間違いなく現場だ。それはもう10年以上揺らがない。はじめてコンサートに行ったときはまだ小学生で、周りはわたしよりお姉さんばかりで、なぜか嫉妬したのをよく覚えている。だから自分が持っている中で一番好きな服を着て、髪を整えて、マニキュアを塗って、普段はしないお化粧を一生懸命して・・・。

その根本は今も変わっていなくって、現場が決まれば普段なら予算オーバーでもかわいい服を買うし、ネイルも行くし、普段は邪魔になるからしない大ぶりなピアスをつける。見られるからとかではなくせっかくの最高の時間を最高の自分で迎えたいという、ただの自己満足だ。

 

元々ファッションとか化粧品とか、人並みかそれ以下にしか興味がないから最高の時間が決まらない限り行動力が生まれない。普段だって頑張ればいいんだろうけど、これが普通で、私で、頑張るって何だろう?何のために頑張るんだろう?おしゃれしたり?髪の毛を毎日アレンジしたり?もっと頑張るなら男の人の前でもっとしおらしく笑うとか?婚活サイトに登録するとか?・・・それをしたくない自分がいる。でも、ありのままの自分を受け入れてくれる人を探すなんて、無理なのかな。努力しないやつに出会いはないんだろうけど、なんでそんなに男の人に好かれることに重きをおかなきゃいけないんだろう。みんな当たり前のように恋愛して、この年齢で恋愛していないと人間性を疑われる可能性すらあって、私ってそんなに問題あるかなって漠然と考えてるだけで毎日がすぎていく。でも行動を起こすほど何かを欲しているわけでもなく、別に一人でもいいやって、強く生きているつもりが、また自分を責めてる。本当の意味で強くなりたい。それか、恋愛がしたい。

 

 

 それでもジャニーズは、今日も最高にかっこいい。

だからやめようかなって3秒思って、思うだけでやめない。

もう人生の半分ジャニヲタだから、やめたら生き方がわからない。

私はどんなテレビ番組を見るんだろう。

なにに心ときめくんだろう。

現場じゃないなら、なにが私にとって最上級の時間になるんだろう。

いつになったら彼らのこれからなんてどうでもよくなって、

まだ見ぬ景色に固執しなくなるんだろう。

 

そんなこと考えてたら何時間も経ってて、また休日が終わってしまう。せめて新しい服でも、買いに行こうかな。